TPP(環太平洋パートナーシップ協定)のデメリットとして農業ばかり取り上げられて目が行っているが、TPPの対象は幅広く金融、サービス、製造業へと多岐にわたっている。製造業ではどの様なメリット、デメリットがあるだろうか、また中小の製造業はTPPにどのようにして対応すれば良いだろうか。

TPPの製造業のメリット・デメッット
TPPのメリットは、産業経済省や内務省及び財務省が細かく発表しています。中小企業もこのチャンスを生かして輸出に邁進しよう、と盛んに啓蒙運動を繰り広げています。
TPPは日本にどれほどのメピットをもたらすのでしょうか。政府はTPP参加の経済効果は3・2兆円と見積もっています。安い輸入品のによる影響(マイナス2・9兆円)を、消費の拡大(3兆円)と投資(0・5兆円)そして関税撤廃による輸出増(2・6兆円)で補う計算です。

以下、産業経済省の発表を抜粋しました。

中小企業へのTPPのメリット
→TPPは製造業のみならずサービス業も含めた多様な中堅・中小企業の発展の契機 となる。
我が国が輸出する工業製品の99.9%の関税が撤廃。
(例)自動車部品:
• 米国(現行税率主に2.5%)への輸出については、8割以上の即時撤廃で合意。米韓FTA
を上回る水準。
<即時撤廃率>日米(TPP) - 品目数:87.4%、輸出額:81.3%
米韓FTA - 品目数:83.0%、輸出額:77.5%
→ 中堅・中小企業自らの輸出拡大のみならず、大企業の輸出拡大を通じても中堅・中小企業の
事業に大きなメリット。

「中小企業は国内販売から輸出に転換しましょう。また、これで大企業が儲かるから中小企業も儲かりますよ。」と言う事ですね。

中小企業へのTPPのデメリット
TPPは円安と同じで輸出産業にはメリットがありますが、出易い事は入り易い事にもなります。安い部品が多量に流入してきますので大企業に依存している国内の町工場は大打撃になります。
今まで日本国内の製造業はJIS規格に守られてきました。これが統一規格と調和により価格だけの勝負になると思います。
このままでは、日本には組立メーカだけが残ります。
そうなると何割の下請け工場は、生き残る事ができるでしょうか。

中小企業の対応
政府がメリットと掲げているように輸出による業務拡大のチャンスになります。輸出が出来なければ輸入できないような部品を作る。または、工場のデジタル化と企業間ネットワークが急務だと考えます。そして労働集約型から資本集約型に転換する事が必要でしょう。

東南アジアや台湾、中国の部品が安いのは人件費だけではありません。彼らは日本の職人的技術を学び欧州の合理的工場経営を学んでいます。

 

 

生産管理を支援するコミニティサイト「ものづくりポータル」で詳しく掲載しています。

http://fnw.co.jp/in-factoryforum/